弊社では、士業事務所さんのウェブサイト活用に関して、継続的な改善提案を行っています。
その中で、既に運用中のウェブサイトを活性化するという状況において、よく問題になる点があります。
本ページではその問題の一つ、アクセス数についてあらためて触れておきたいと思います。
ウェブサイトから依頼を受けるのに、大事なのはアクセス数ではない
見出しに「大事なのはアクセス数ではない」と書いてしまいましたが、ウェブサイトを営業ツールとして活用する上で、アクセス数は軽視してよいものではありません。
しかし、「アクセスが少ないからウェブからの依頼がない」=「アクセス数さえ増えればウェブからの依頼がコンスタントに入る」という単純な式が成り立つわけでもありません。
特に十数ページから数十ページを既に用意して公開中のウェブサイトにおいて、そこから受任に至らないことの改善案として、やみくもにアクセス数を増やすことは弊害が生じやすいです。
少ないアクセス数でも反応を得られる構成の模索
ウェブからの受任数を増加させるために大事なのはアクセス数ではなく、アクセスしてくれた訪問者が電話やメールで問合せをしてくれる反応率(CVR)です。
士業さんのウェブサイトの最終目的は、アクセス数の増加ではなくウェブサイトの訪問者を業務の依頼者へと転換することです。アクセス数アップを目標に置くことによって、そこばかりに目が行きがちですが、まずは本来の目的をしっかり見定めましょう。
よく「1日何アクセスあれば、ウェブサイトからの集客が成り立つか」といった質問を耳にしたり目にしたりしますが、これについては残念ながら答えがありません。
なぜなら、反応率が仮に100%のウェブサイトであれば、1日1アクセスでも集客が成り立つ可能性も大いにあるからです。実際、1日に数人~十数人しかアクセスしないウェブサイトから、事務所の運営が十分可能な数のご依頼を得ている事務所さんもあります。
ちなみにこの話題、「では、士業のウェブサイトでは、訪問者と反応率はどのくらいが普通なのか?」という質問につながることが多いのですが、これも士業の資格や取扱業務、地域等によって異なるため基準はありません。
下手に別の資格や他地域の基準を参考にすると、ウェブサイトの可能性を狭めるデメリットとして機能してしまうでしょう。
訪問者の層とコンテンツ内容・流れを改善する
依頼に繋がりやすい、反応率の高いウェブサイトを構築していくためには、まず以下2点を意識してウェブの改善に取り組むことが近道です。
- 訪問者の層がウェブサイトの内容と合致しているか
- ページ内の流れと内容が依頼につながる構成になっているか
前者はウェブサイトを訪問する段階での問題、後者は訪問した後の段階の問題です。
実は士業事務所のウェブサイトなら、これらの反応率の改善や受任率の改善に注力することによって、副次的にアクセス数が増えていくケースがほとんどです。
以下は実際に、内部構造やコンテンツの流れについて修正を継続した士業ウェブサイトのアクセス推移です。ウェブサイトのページ数を1ページも増やしていないにも関わらず、数か月の間にアクセス数が倍近く増えていっていることが、確認いただけると思います。
反応率を上げる過程での副次的なアクセス数の上昇
前述のとおり、まずはウェブサイトへ訪問する層を士業さんが希望する層とできるだけ合わせるように、ウェブサイト内のコンテンツ調整を行います。そして、次に各ページに公開されているコンテンツの流れを、スムーズかつ反応率が向上するように組み替えます。
これらの作業はトップページや各ページのコンテンツ修正を含みますから、結果としてコンテンツの拡充がなされ、通常はアクセス数アップにもつながっていくことになります。
やみくもにアクセス数を増やすのではなく、反応率の向上に気を配って改善を継続する。だからこそ、この後にページ追加などコンテンツのさらなる拡充を行ってアクセス数がさらに増えたときでも、高い反応率を維持しつつウェブサイトを運用することができます。
また、アクセス数を増やすというのは、やってみようとすると意外と大変ですし、また長期的な取り組みも求められます。
まずは既に生じているアクセスに対する反応率を上げるほうが、何をすべきか判断しやすく、また短期に効果が得られることも多いでしょう。
どうしても「アクセス数を増やさなくては」という意識が先行してしまいがちですが、士業事務所の営業用ウェブサイトで大事なのは「訪問者を依頼者に転換できること」です。
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