ウェブサイトに訪問した際、最初に画面内に表示されるファーストビューで配置されるメインの画像には、ひと目で気になる、興味をひかれるキャッチコピーや紹介文を配置することになります。
訪問者の心境に沿ったコピーを提示できているか
ところで、この最初に飛び込んでくるエリアのコピーや説明文は、訪問者側の心境やメリットが表れているかどうかで、その後の反応率が大きく左右されます。
そこで、もしウェブサイト運営者側の主張や売りだけで構成されるコピーを配置しているときは、訪問者側のメリットを加えたり、コピー自体 を変換できないか、一度検討してみましょう。
合致感の向上が訪問者のアクションにつながる
士業事務所のウェブサイトの場合、仕事の合間などに短時間で考えやすいのがPR型コピーだからという理由もあって、キャッチコピーが運営者側のPRになっていることが非常に多いです。この点は、士業のホームページで意識したいコンテンツ配置パターンでも既に触れました。
しか し、このPR型コピーはウェブサイトに訪問した直後「私にお任せください!」「仕事をください!」という主張を食らうことになるため、訪問者の心の動きとは相容れないこともまた多いです。
キャッチコピーには掴みとしての効果を持たせたい
現在、公開されているウェブサイトの数は膨大であり、同じようなサービスを提供している競合事務所のウェブサイトとは、ウェブ上でも競い合う状態に なっています。
その中からあなたの事務所のウェブサイトに立ち寄ってもらうため、つまり入口から一歩踏み込んでもらうためには、競合事務所のウェブサイトよりも強い掴み(フック)がなければなりません。
そしてこの掴み(フック)は、訪問者が「私が探していたのはここだ」とか、「これは私のことが書いてあるのだ」など、心境との合致感を持ってもらうほど、強く作用します。
この合致感が希薄だと、訪問者はウェブサイトを他人事と感じてしまい、次のアクションを起こしてもらう前に離脱してしまうからです。
PR型コピーから訪問者側メリット提示型へ
とはいえ、最初に思いつくキャッチコピーというのは、往々にしてPR型ですから、これを訪問者の心境に沿ったものに変えていくといっても、どうしたらよいか悩んでしまうかもしれません。
でもこの変換、実は1個の接続詞を加えることで、すぐ引っ張り出せることが多いです。
ですが、それを説明する前に。そもそもPR型コピーというのがどういうものなのか、念のため(士業のウェブサイトに限定せず)簡単な例を挙げてみることにします。
自社のPR型コピー例
- 「○○の性能を備えた新製品!」
- 「年間○○件の実績!」
- 「土日・夜間対応(営業)!」
- 「○○の手続きを迅速に代行!」
- 「○○のことならお任せください!」
つまりサービスを提供する側が、「こんな商品を売っていますよ」とか「こんなところが特徴ですよ」、「こんな差別化を図ってますよ」と伝えるタイプのコピーのことです。
士業事務所のウェブサイトでは、一番最後の「お任せください!」がもっともよく使われるコピーではないでしょうか。
これらのPR型コピーは、決め手の要素としてやサイドのバナーなどで主張するならともかく、掴みのヘッダー画像キャッチコピー等ではあまり必要性が高くない(前述のように、訪問者に合致感を抱かせにくい)です。
訪問者側のメリットは「だから」の先にある
では、上記のようなPR型のコピーを、訪問者側のメリットを感じてもらうコピーに変換、加味するには、どうしたらよいでしょう。
実は結構簡単で、PR型コピーの最後に「だから」という接続詞を加えて、その先に出てくる文章を検討してみるだけです。
つまり、こんな具合。
- 「○○の性能を備えた新製品!」だから「○○で困ることがありません!」
- 「年間○○件の実績!」だから「○○の職業の方も安心してご利用いただけます」
- 「土日・夜間対応!」だから「○○でお忙しい方にもご活用いただけます」
- 「○○の手続きを迅速に代行!」だから「来月までに○○が間に合う!」
- 「○○のことならお任せください!」だから「もう○○で悩む必要はありません!」
前半だけ(PRの部分だけ)で終わってしまうキャッチコピーは、訪問者から意識的にしろ無意識的にしろ、「だから何?」と思われかねないものです。
そこで、 上記のようにPRに続けてメリットを提示するか、「だから」の後に出てくるメリットのみ提示するほうが、訪問者の側に「自分のことを言っているのだな」「自分の探していたウェブサイトはここかもしれないな」という合致感が高まります。
そして、可能であれば「だから」の先に来る文章を主としてキャッチコピーに使い、「だから」より前に来るPR的な文章は副として沿えるような関係にすると、よりフックとしての効果が期待できます。
多数の中から選ばれるための「何か」
以上をまとめると、まずウェブサイトというのは
- 同じようなサービスを提供している他者のウェブサイトと、ウェブ上で多数競合した状態になっている
そのため、
- 訪問者が「私が探していたのはここだ」、「これは私のことが書いてあるのだ」と、心境との合致感を持ってもらう
ことがフックとしてとても重要になってきます。
もし訪問者のアクセス数のわりに、どうも反応率がよくないなというとき。まず入り口の部分で目立つコピーを、「だから」の先にある訪問者の希望や思いを引き出すものに変更する。もしかしたらそれだけで、結構違った反応が引き出せるかもしれません。
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