ウェブサイトの反応率を上げていくためには「お客様の声」はとても大事で、避けて通ることができないサイトの構成要素と言えます。
取り扱う士業さんの業務内容にもよりますが、極論してしまうなら「ウェブサイトの効果はお客様の声の力が半分、それ以外が半分」といってしまってもよいくらい、効果や影響が大きいです。
2大不安要素の解消のための「お客様の声」
ところで、なぜお客様の声がそれだけ反応率にかかわってくるかというと、そもそも営業用途のウェブサイトを訪問する人は2つの大きな不安を抱えていて、それを解消してあげないことには問い合わせや依頼というアクションまで至らないからです。
この2大不安要素をかなりの割合で解消してくれるのが「お客様の声」です。
別記事であらためて触れますが、2大不安要素というのは次のような不安のことです。
- 「私の悩みは、このウェブサイトから相談できる類の悩みなのか」
- 「他の人も、このウェブサイトから相談しているのだろうか」
お客様の声が解消するのは、主に後者の「他の人も利用して問題解決に至ったか」という不安ですが、アンケート項目を検討することで前者の悩みもある程度解消を図ることができます。
相当の効果が期待できる反面、回収率の低さに悩むことも
お客様の声は、ウェブサイト上に掲載する数が増えるほど、効果が期待できます。
「他の人も相談しているんだ」という雰囲気が形成できれば、ウェブサイトにグッと安心感と存在感が加わるからです。お客様の声の紹介のとき、お客様の承諾を得て写真を掲載する士業事務所さんも多いですね。
とはいえ、「アンケート用紙を渡しても、ほとんど返ってこない」「回収率が低い」という悩みを抱かれる士業さんもまた多いのではないでしょうか。
それが士業さんの接客・応対の悪さ、横柄さから生じているなら、回収率の改善は人柄や接客マナーの向上を図るしかありません。しかし意外と「お客様の声が戻ってきやすい環境づくり」の検討不足から、回収率の低下を招いていることもあるようです。
ここで「お客様の声が戻ってきやすい環境」といっても、なにもQUOカードなどの謝礼を渡すとかお金をかけろという話ではなくて(司法書士さんとか、こういうキャッシュバック的なものはかなりグレーそうですし)、「気軽に書いてもらえる」「気軽に返してもらえる」雰囲気や工夫をいくつ凝らすことができるかということです。
回答する項目は多すぎないか?
もし回収率が極端に低いという場合、まず最初に検討したいのが、お客様の声の回答用として渡すアンケート用紙に、回答を要求する項目が多く並びすぎていないかという点です。
アンケート用紙を見てすぐ「うわ、面倒くさそう」「書くこと多そう」と思われてしまうと、その段階でもらった人も書く意欲が失せてしまいます。
回答項目は極力少なめ、できればどうしても聞いておきたい2、3の項目に留め、あとは自由に記入できる欄を大きく設けておくくらいが無難です。
この際、前述のように後日ウェブサイトに掲載することで訪問者の2大不安要素解消につなげたいので、できれば回答項目として「どんなことでお悩みでしたか?」とか「当初、どのようなご不安を解消したくて相談されましたか?」的な、他の人がそのお客様の声に目を通すことで「私の悩みは、このウェブサイトから相談できる類の悩みなのか」の不安が解消できる内容の項目は用意しておきたいところです。
最後の回答欄は自由記入欄にしてしまうほうが、簡単な「ありがとうございました!」といったポジティブな声を拾いやすくなるので、最初はお勧めです。
返ってくる環境や流れは構築されているか?
せっかく記入してもらったお客様の声も、それが士業さんの側に返ってこないことには活用はおろか参考にすることさえできません。
お客様の声がどうしたら返ってきやすいのか、環境づくりや流れの検討は重要です。
たとえば、郵便で返送してもらうなら封筒に事務所宛先が書いてあることは大前提として、切手は貼ってあるか(料金不要で返せるか)、封筒はノリを使わずにシートを剥がせば封ができるかなど、とにかく手間がかからないようにしなければなりません。(返信用封筒さえ渡さずに「これ、書いたら送ってください」では、手間がかかりすぎて戻ってくるわけがありません)
また、お客様の声が回収しやすい業務の流れになっているかどうかも、特にウェブサイト上にお客様の声が少ない時期はよく検討してみるほうがよいです。たとえ上記のようにあまり手間のかからない返信手段が用意されているとしても、業務完了から結構日数が空いていれば印象が薄れて回収率は下がります。
また、わざわざ単体で返送してもらう流れよりは、別の資料を返却してもらうついで、最後の打ち合わせのついでなど、主ではなく従としてしまうことで回収率の向上を図れるケースは非常に多いです。これも結局は、お客様の声を書いてくれる人の手間をいかに省いてあげられるか、ということですね。
意外な人からお客様の声を寄せて頂き、それが励みになることも
ただ漫然とお客様の声のアンケートを渡すのではなく、書いてもらえる、返してもらえる環境作りをしっかり行っていけば、「もうこの士業さんとは一切かかわりたくない!」と思われない限りですが、意外と回答していただけるケースは多いものです。
「この人はダメだったかなぁ」と思ったり「満足していただけなかったのかな」と意気消沈していたら、意外とその依頼者さんから熱い声を寄せて頂けたりして、業務の励みにつながることもあります。
よりよいサービスの提供という面では、サービス内容へのフィードバックだけでなく士業さんの心理面・モチベーションにも影響する、かなり効能の幅広いアイテムがお客様の声だと思います。
ところで、もしこれからお客様の声やアンケートを活用するときは、用紙の最後にウェブサイト等で紹介してよいか承認をもらうチェック欄を忘れずに!勝手に紹介してしまうことは、後のトラブルを招く原因となってしまいますから。
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