これからご説明する内容は、かなり当たり前のことだとお感じになる方もいらっしゃると思います。もしかすると、「それだけのこと?」と拍子抜けするかもしれません。
しかし当たり前のことを意識的に、ウェブサイト上に徹底的に反映させるのは意外と難しく、競合するウェブサイトでもできていないところのほうが多いはずです。
半年で受注率が20倍に上昇
実際、これから説明する2つの要素を強く意識しながらコンテンツの修正に取り組んでいただいたところ、ウェブサイトからの受注率が数ヶ月で20倍程度上昇した事例もあります。
ぜひ、あなたの事務所のウェブサイトでも再確認して取り組んでみてください。
1)訪問者の立場からウェブサイトを作るという意識
一つめの意識は、訪問者の立場からウェブサイトを作るということです。この話題は別記事でも触れましたので、そちらも合わせてご参照ください。
訪問者の立場からウェブサイトを作るというのは、簡単なようでいて、実は意外と難しいです。一度その士業の業界に入ってしまうと業界内部の視点に捕らわれてしまい、一般顧客の視点が欠けてしまうからです。
そのため、どうしてもサービス提供者側から、事務所のサービスをアピールするキャッチコピーや文章になってしまいます。
また、ウェブサイトはサービス提供者側のアピールを列挙して作るほうが短期に完成まで持っていけるため、ついこの形式に逃げてしまうというシーンも多く見受けられます。
ウェブには流れがある
ところで、なぜ訪問者の立場から作ることが大事なのかという理由ですが、大きなものとしては、ウェブサイトはそれ1つで完結・独立しているわけではないことが挙げられます。
訪問者は、事前に検索サイトでキーワードを入力し、結果に表示されたウェブサイトを訪問しているのですから、検索で入力したキーワードと、ウェブサイトの(特に冒頭の)単語や文章が合致していないと、「このサイトは自分の探しているものではない」と感じて、すぐに離脱してしまいます。
キーワードを意識してウェブサイトを作る
そこで、訪問者の立場から作るというのは、まず訪問者が検索するキーワードを意識することになります。
また、そのキーワードというのは結局のところ、訪問者の頭の中にある考えが現れているものです。訪問者が何を考えているのかまで遡って、想像してみることが大事になります。
「もっと楽しくなりたい」か「問題を解決したい」がほとんど
たいていの場合、訪問者というのは「何かをしてもっと楽しくなりたい」か「何かで悩みを解決したい」と考えて検索していますから、このどちらかに合ったウェブサイトの作りになっているか、確認してみましょう。
もしサービス提供者の立場から、サービスや商品ばかり強く打ち出ているウェブサイトになっているなら、訪問者がどうなりたいのか、結果として何をしたいのか、何に困っているのか、もっと直接に触れることができないか、キャッチコピーや文章を調整してみてください。
訪問者を立ち寄らせるフックとしての機能
以上の説明でおわかりかと思いますが、訪問者の立場からウェブサイトを作るというのは、主にフックとして訪問者の意識を引く段階で、大きく機能する要素です。
訪問者側の立場で作られているからこそ、「自分のことなんだ」「ここが自分の探しているウェブサイトなんだ」と思い、そこではじめて注意を払うのです。
2)訪問者の不安を先回りして徹底的に解消するという意識
次に大事なのが、訪問者が抱くであろう不安を、先回りして、徹底的に解消してあげるという意識です。
どんなことに不安を持ちやすいかというのは、日々の業務で発生する顧客との会話の中で、小さく、細かく、どこかに現れています。
ちょっとでも現れた不安があれば、それをことごとく抽出して、ウェブサイト上に安心要素を追加します。
とても大事なので繰り返しますが、「不安があれば、ことごとく」です。「徹底的に」です。
どんな小さな不安でも、すべてウェブサイト上で解消させてしまう。それくらいの意識で取り組んでいくと、かなり反応が異なってきます。
典型的な不安は「私でも大丈夫か?」と「他の人も使っているか?」の2つ
たいていのウェブサイトでは、「私でも大丈夫か?」という対象の範囲に入っているか判断に迷うことでの不安と、「他の人も使っているか?」という自分だけではないかという不安、この2つが発生します。
そこで、これらをできるだけ解消できるようにコンテンツを組んでいきます。
後者の不安の解消は、たとえば事務所を活用いただいた「お客様の声」などで構成することになるため、ある程度サービスが軌道にのらなければ払拭材料が揃わないことも多いでしょう。そこで士業事務所の立ち上げ当初は、前者に比重を置くことになります。
そして、不安の解消はすべて同列にコンテンツ化するものではなく、内容に応じて適切な場所で、適度な分量で行うことにも気を付けます。たとえば、とても大きな不安であれば、ウェブサイト冒頭のヘッダー画像で解消させてしまうのが効果的でしょう。
また、「こんな悩みでも相談していいのだろうか?」といった不安であれば、お問い合わせバナーの周囲にフォローを配置してあげるのが効果的かもしれません。あるいは、よくある質問コーナーでの解消も考えられます。
訪問者に決断させるフォローとしての機能
以上のような意識は、訪問者が「本当にここに頼んでいいのかな?」という不安解消のためのものですから、どちらかといえば決断へのフォロー機能として働きます。
これがしっかり機能していなければ、訪問者は電話や問い合わせのメール送信、ショッピングカートへの商品追加など、アクションを起こすまで至らず、結果として反応率の乏しいウェブサイトとなってしまいます。
以上、今回はウェブサイトを作る上でとても大事な、2つの意識についてお伝えしました。後者の不安解消については、別の記事でも説明しています。電話応対時のヒアリングシート見本もダウンロード可能なので、よろしければご参照ください。
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