公開したウェブサイト(ホームページ)にGoogle Analyticsを入れていますか?まだ導入していない事務所さんは、いま使わなくても後日サイトのリニューアルなどで大いに活用できる可能性もあります。まずはデータが取れる設定だけでも済ませておきましょう。
とはいえ、せっかく導入したアクセス解析なら、少しは確認してウェブサイトの更新作業に活用したいところ。ということで、今回は士業事務所さんのウェブサイトに特化して「まずここを見よう!」というGoogle Analyticsで最初に確認しておきたい項目を紹介します。
※解析の期間が短いと、アクセスの少ないウェブサイトでは情報があまり表示されない可能性があります。下記の情報を確認する前に、Google Analyticsの右上に表示されている解析期間を1,2ヶ月に伸ばすほうが分かりやすいです。
ユーザーエクスプローラとは
アクセス解析には様々な機能や多くの分析方法がありますが、まずは比較検討の前段階、基本中の基本となるアクセスした訪問者の動きをそのまま確認することのできる「ユーザーエクスプローラ」を確認しましょう。
ユーザーエクスプローラは、Google Analyticsのメニュー「オーディエンス」をクリックすると、子メニューとして表示されます。
ユーザーエクスプローラは、ウェブサイトの訪問者がどのページから訪問して、各ページに何分間滞在して、最終的にどのページから離脱したかを流れとして確認できる機能です。
なぜこの機能が基本中の基本となるかというと、このユーザーエクスプローラを日々確認していくことで、ウェブサイト訪問者の振るまいを具体的にイメージできるようになるからです。訪問者がどのように移動して、どんな反応を示すのかイメージできれば、ウェブサイトの更新や修正の際、とても役立ちます。
ユーザーエクスプローラに表示される情報
ためしに、表示されたクライアントIDからどれか1つをクリックして詳細を表示してみると、以下のような情報が表示されます。
この情報から、ある訪問者がいつ訪問して、何分くらい滞在したかが大まかに分かります。たとえば上の画像の例では、2019年11月2日の朝8:45に訪問して1分31秒(時間はあくまで目安)滞在した人が、11月16日に再度訪問して4分14秒滞在、その後12月11日には8秒だけ訪問した後、2020年の1月4日になって2回訪問し、それぞれ29分58秒と21分59秒という、かなり長い時間サイトを閲覧してくれたことが分かります。
このデータから、まずは訪問者がどのようなペースで訪問して、何回目くらいに(何月何日頃に)本腰を入れてウェブサイトの情報を閲覧してくれたのか、大雑把に把握することができます。
より細かな訪問者の動きを流れとして確認する
そして、ユーザーエクスプローラの画面では小さな右向きの三角形をクリックすることで、その日(そのセッション)で訪問者がどのようにページを移動していったのか、より詳しく流れとして確認することができます。
たとえば、上の画像の11月16日、午後9:50のアクセスをより詳しく表示させてみると、以下のようなデータが表示されます。
※これは、いま閲覧いただいているこのウェブサイトの情報です。
時系列的には下から上に向かって情報が並びますが、まず訪問者は午後9:46にこのウェブサイトのトップページから閲覧を開始して、その後に会社案内ページを確認、そこから士業ホームページ徹底活用の一覧ページに移動して、「士業のホームページからは変なお客さんしか来ないの原因と対策」というブログ記事のページへ移動したことがわかります。
ただし、時刻を追っていくとブログ記事の滞在時間は短めだということもわかりますから、この訪問者さんはブログ記事をちょっと開いただけで、すぐトップページへと戻っていることも確認できます。
訪問者の動きを具体的にイメージする
単に数値やグラフを見るよりも、このユーザーエクスプローラを使って1人の訪問者の動きを流れとしてじっくり見ていくほうが、より具体的な人物としてイメージが湧きます。
上記のデータはこのウェブサイトのもので、士業事務所さんのウェブサイトのものではありませんから、ちょっとピンと来ないかもしれません。しかしご自身の既に動いているウェブサイトのユーザーエクスプローラを確認していただければ、より大きな気づきや、訪問者のイメージがつかめるはずです。
そして大事なのは、訪問者がいつ頃ウェブサイトに訪問してくることが多いのか、またそのペースはどのくらいなのか、さらにはどのページを閲覧することが多いのかなど、訪問者の傾向をユーザーエクスプローラを通してしっかり把握していくことです。
訪問者があたかもお店を訪問して、そこに並べられている商品を確認したり、別の商品に移動したりなど、具体的な来店客のようにイメージできてきたらOK。
本来の目的に合致した訪問者の動きを確認
特にウェブサイトのお問合せフォームからメールを送ってくれた訪問者など、ウェブサイト本来の目的に合致した訪問者に絞ってユーザーエクスプローラの動きを確認すれば、実際に反応を起こしてくれた人の動きが具体的にわかります(この設定方法などは長くなるため、別の機会に譲ります)。
動きがわかれば、どのページをより分かりやすくすればよいのか、どの部分の導線を強化すればよいのか、ウェブサイトを修正する大きなヒントを得られます。
数日確認した程度では訪問者のどの動きが何を表しているのかイメージしにくいかもしれませんが、ユーザーエクスプローラの閲覧数を重ねていくことで、しだいに「あ、これはこのページに何か問題がありそう」とか「このページを経由していると反応が良さそう」など、より具体的なイメージとして見えてきます。
アクセス解析のデータは、どうしても数値やグラフが全面に出てしまい、訪問者が血の通った人間であることが見えづらいデメリットがあります。士業事務所さんのウェブサイトは商品をカートに入れて販売するわけでもないので、訪問者のイメージはより曖昧で抽象的なものとなってしまいがちです。
このユーザーエクスプローラを使えば、訪問者の行動が流れとして把握できますから「ウチのサイトも誰か見に来てくれているんだな」という実感を得やすく、きっとウェブサイト改善のモチベーション維持にも役立ってくれるはずです。
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