このホームページでは極力専門用語を使わないように更新しているので、CVRの話題については、先に用語を解説して言い換えた後に話を進めることにします。
CVRというのはコンバージョンレートの略で、ここでは「ウェブサイト(ホームページ)へ訪問してくれた人(アクセス数)に占める、最終的なアクションを起こしてもらった人の割合」としておきます。つまり、訪問者の中で、どれくらいの人が最終的に(士業事務所側が)起こしてもらいたいアクションまで至っているかという反応率を示す数値と考えてください。
電話やメールの件数を数え、訪問者のうちどのくらいの割合で含まれているのかを確認することで、ウェブサイトの反応率を比較検討するために用います。
ウェブサイトで反応してくれる人の率を上げることは重要
士業事務所のウェブサイト運用においては、「訪問者がもっと増えれば、依頼ももっと増えるはず」と、アクセス数の増加を主目的として様々な手を打っていくことが多いです。
しかし、安易なアクセス数増加がウェブ営業自体からの撤退を促す要因になりうる危険性を持っていることについては、既に「士業ホームページにおける訪問者増加と反応率と業務効率化の関係」において触れたとおりです。
ウェブサイトの反応率と精度を上げる
そこで、ウェブサイトを活用したウェブ営業を展開するにあたっては、闇雲にアクセス数をアップさせるのではなく、まずそのウェブサイトの反応率と精度の向上を目的に設定するほうが無難かつ軌道に乗せやすい手段となります。
たとえば1日1,000人が訪問するウェブサイトでも、電話やメールといった反応の率が0.1%しかなければ、1人が何らかのアクションを起こしてくれるかどうかといった状態です。
一方、反応率を向上させて5%程度まで持って行くことができれば、仮に訪問者が1/10である100人しかいなくても、1日5件程度の反応を得られることになります。
アクセスを大幅に増やすより、反応率を上げながら、その精度(電話やメールが業務と強く関係する内容であること)を向上させるほうが、余計な手間や時間を割かずに済みます。
弊社代表の個人的な経験談ですが、たとえ訪問者が1日10人程度しかいない業務特化型ウェブサイトであっても、反応率と精度がかなり高い状態に保たれていれば、1ヶ月を通してコンスタントに依頼を頂くことが可能です。
たとえ1日10人のアクセスでも、50パーセント近い反応率を達成できていれば、2日に1回は引きの強い問い合わせが生じるからです。
メール問い合わせの反応率
ウェブサイトを活用していく上で、メール問い合わせの反応率を確認するのは比較的容易です。アクセス解析から一定期間に訪問してくれた人の数を出し、それと実際に問い合わせとして送られてきたメールの数を照らし合わせれば、それで済むからです。
電話問い合わせの反応率
ところが、電話問い合わせの反応率となると、しっかり電話受付記録を付けている事務所さんならそれを数えることである程度わかりますが、そうでなければ把握するのがなかなか難しいのではないでしょうか。
士業さん自身が忙しく外回りなど移動する事務所では、いつ何件の電話があったのか、よくわからなくなってしまうことも多いでしょう。
着信お知らせメールの活用で電話問い合わせの数を把握する
そのような状況においても、電話問い合わせの件数把握が比較的容易になる方法として、NTTのひかり電話等で利用できる「着信お知らせメール」(リンクはNTT東日本)の活用があります。
その前に。もし貴事務所が既にウェブ以外の営業手段や紹介によって業務が回っており、これからウェブサイトを本格的に稼働させてウェブ営業に取り組むという状況なら、まずひかり電話等が提供している「番号追加サービス(マイナンバー)」を申し込んでください。ひかり電話なら、1番号につき月額100円程度しかかかりません。
そして、ウェブサイトに表示する電話番号は、すべて追加したほうの番号で統一させます。これによって、その番号に受電したら、ほぼウェブサイト経由という状況を作り出せるからです。
メールソフトで「着信お知らせメール」をフォルダに振り分ける
あとは、貴事務所で利用しているメールソフトの振り分け設定で、着信お知らせメールから届くメールが、専用のフォルダに振り分けられる設定をすれば完了です。
これによって以後、電話がかかってくる度にフォルダの中にメールが溜まることになります。どの電話番号から何時に着信があり、1日合計で何件の反応があったのか、簡単に把握できるようになります。
たまに同じ人から何度も着信があるという場面も想定できますが、そのときはフォルダ内をその電話番号で検索して、重複するメールを削除してあげればOKです。営業電話も同様に、削除してしまいます。
フォルダに入った着信お知らせメールの件数を数え、アクセス解析の訪問者人数と照らし合わせる。これによって、貴事務所におけるウェブサイト経由での受電による反応率を確認することが可能になります。
番号追加サービスに月100円かかるだけなので、ごく少額のコストで導入できるのがメリットです。
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