士業事務所のホームページにおける「よくある質問」は、訪問者が抱く2つの不安をどちらも払拭する効果を持つこと、業務依頼に繋がる可能性を高めることから、とても大事なコンテンツとなります。
訪問者が抱く2つの不安というのは、「他の人も、この士業事務所を利用しているのかな?」という不安と、「私の悩みは、この事務所に相談してもよいものなのかな?」という不安です。
訪問者の不安解消と、結果としての業務受任を考慮して設定する
よくある質問のページは、単に業務進行過程で本当に「よくある質問だから」という理由で追加してしまう事務所さんも多いです。
しかし、そのウェブサイトを営業用として活用するなら、よくある質問ページを2つの目的を持って構築していかなければ、あまり効果が期待できません。
大事なのは結局「何のためにそれをするのか」ということです。ウェブサイトを営業用途で活用するなら、最終的な目的を見据えて手を加えていかなければ、曖昧で意味の乏しい作業となってしまいます。
1.訪問者の不安を解消する質問と回答
まず「よくある質問」ページを設置する第一の目的は、訪問者の不安解消です。訪問者の立場に立った不安解消が図れなければ、ウェブサイトの反応率はなかなか改善されません。
そのため、「よくある質問」をその有力な解消手段のひとつと捉えて、丁寧な情報提供と士業事務所側からのフォローを行うことになります。
先ほど冒頭で挙げた「他の人も利用しているのかな?」という不安は、業務進行過程で生じる典型的なケース・パターンについて質問回答形式で表現できれば、その時点である程度は解消されます。(それ以上の解消は、よくある質問ではなくお客様の声などで図ることになります)
そしてもう一つ、「私の悩みも、この事務所に相談してよいのかな?」という不安に対しては、業務の対象範囲に入っていること、問題解決が可能なケースに含まれていることが間接的に把握できるような質問と回答を用意することで、「同じような境遇の人も相談しているから、おそらくこの事務所で大丈夫なのだろう」と解消が図れます。
ただし、よくある質問を含めて、ウェブサイト全体が情報提供型になりすぎないように注意してください。
2.業務受任に繋がりやすい質問と回答
よくある質問を設置する第二の目的は、というよりも営業用ウェブサイトではこちらが最終的な目的に直結していることになりますが、業務受任に繋がりやすい質問と回答を揃えることです。
つまり、情報提供型のよくある質問よりも先に、業務を依頼するにあたってのよくある質問を用意します。たとえば料金に関すること、依頼から業務完了までの流れに関すること、相談する場所に関すること、必要となる期間・日数に関すること、などなど。
業務の依頼に関係する不安の解消を、先回りしてウェブサイト上で解消可能なコンテンツとして、よくある質問に落とし込んでいきます。
依頼する気があるか分からない人を説得するよりも、「頼もうかどうしようか」と瀬戸際で迷っている人をしっかりフォローしてあげるほうが、受任率を上げる点では簡易ですし効果も期待できます。
「よくある質問」はここを意識しながら追加
以上から、士業事務所のホームページに関しては、次の点を意識しながら増やしていくと効果的です。
- 本当によくある質問だから、という理由だけで質問と回答を安易に増やさない
- 訪問者の不安解消ができる質問と回答を重視
- 情報提供型の質問と回答よりも、業務依頼に躊躇する人をフォローする質問と回答を重視
大事なのは、主にこの3点です。列挙した順番とは逆に、最後の3番目が一番大事。
あと1歩で依頼する可能性のある訪問者のフォロー、これができている士業事務所さんのホームページは稀なので、差別化という意味でも機能しやすい要素といえます。
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