士業事務所でサイトの記事を追加するとき押さえておきたいポイント(形式編)

ウェブサイト(ホームページ)に記事を追加するとき、「何に気を付けて記事を書けばいいんだろう」とか「この形式で公開していいのだろうか」など、疑問や不安に思われたことはありませんか。

ウェブサイト公開直後や、検索順位を意識し始めたあたりのタイミングで、特に多く頂戴するのが「ウェブサイトに追加する記事は、どこに気を付けた書いたらいいですか」というご質問です。

ページ数を増やすことを意識しすぎない

ウェブサイトの更新で気をつける点に進む前に、大事なことを。

「ページ数が多いほど、ウェブサイトは上位表示されやすい」

そんなSEO的な話題を耳にして、ウェブサイト内にページをとにかく増やそうと考える士業さんが多いです。しかし、ここは本末転倒になりやすいところなので、まずこの点に触れておきます。

Googleは有益な情報を上位表示させたい

Googleなど検索サイトは、有益な情報が公開されているウェブサイトを上位表示させたいという思惑があります。「Googleで調べれば、適切な情報がすぐ列挙されるから便利」、利用者にそう思わせることができなければ、競合する別の検索サイトにシェアを奪われてしまう危険があるからです。

ご自身が検索する側の立場に立って考えると、検索結果から内容の薄いウェブサイトにたどり着いたときのイライラ感は、想像しやすいはずです。開いても、開いても、何の役にも立たないページばかりだと、腹が立ちますよね?

そこでGoogleは検索を利用した人の満足度を高めるため、各ウェブサイトの様々な要素を検討して、有益なポイントが高い順に、上位表示させる仕組みを(原則)取っています。

ページを増やすこと自体が目的では本末転倒の事態に陥る

この際、ページが多いウェブサイトはそれだけ情報が充実していると認識してもらいやすい(こともある)ので、ページを増やすことが有効に働く面も、確かにあります。

ただし、それはGoogleの「有益な情報が公開されているウェブサイトを上位表示させたい」という思惑が大前提になります。ただ単にページの数を増やせばよいわけではありません。

この点を重視せず、やみくもにページ追加を行ったウェブサイトは、一時的には上位表示が可能なこともあるかもしれませんが、その後はGoogleのアップデート等において検索順位が圏外に吹っ飛ばされてしまうリスクを、常に背負いながらの運営になってしまいます

これでは、何のためにページを追加したのか本末転倒ですよね。

そこで、新たな 記事を追加されるときは、ページの追加自体が目的となってしまわないように注意してください。

記事を追加するとき押さえておきたいポイント

以上を踏まえて今回は、具体的に記事を追加する際、最低限これは押さえておきたいという形式面でのポイントに触れていきます。

(実質面は既に何度もブログで紹介していますので、過去ログを参照ください)

3行程度で改行して1行空ける!

まずはじめに。文章は、3行程度で一度改行して、1行空けるようにしてください。慣れないうちは「。」で文章が一度終わったら、そこで改行するくらいの頻度でもOKです。1行空けないで延々と書き連ねた文章や、10行20行進んでようやく改行して1行空けるという文章は、第一に「読みにくい」し「目を通しにくい」です。例としてこの文章をしばらく1行空けずに進めますが、これ以前と比較して文字が密集しているため、読みにくく、かつ内容を把握しにくくなったのでは?ウェブサイトを訪問した人は、改行や余白のない文章に対して、一瞬で「なんだか難しそう」「わかりにくそう」という判断を下します。とりわけ、士業さんのウェブサイトは取り扱う記事が法律や制度に関するものが多いので、余計にわかりにくい印象を与えます。せっかく書いた文章も、目を通す前に「うわっ、これは無理」と思われてページから離脱されるようでは、何の意味もありません。また最近はスマートフォンから閲覧する人の割合が増えていますが、画面サイズが小さいぶん、文字が多いページだと余計に読みづらい印象を抱かせてしまいます。

改行を頻繁に行わない

いま触れた内容と逆のことを直後に説明することになりますが、改行しすぎにも注意してください。特に、文の途中での改行はまったく行わなくてもかまいません。

おすすめしない例として

ここでは改行を敢えて入れていきますが、

このような表記にする必要は

ありません。

このように改行を入れていってしまうと、

スマートフォンなど画面サイズの異なる機器から閲覧している人には

妙な場所で改行されることになり、

逆に読みにくくなってしまうからです。

たとえば、この文章のよう
に、

思ってもいなかったところ

改行が入ってしまうことに
もなりかねません。

綺麗な配置にこだわる人ほ

文の途中で改行を入れてし
まいがちですが、
違う環境で閲覧している人
にとっては、
配置が乱れて表示されてし
まいます。

おそらく、アメブロなどブログサービスで更新した経験のある人ほど、他のブログがこのように文の途中で改行を入れていることが多く、影響を受けてしまうのではないでしょうか。

もし見やすい文を心がけるのであれば、文の途中で改行するのではなく、長くなっている文を2つに分けるなど、表現自体をより簡潔にする方向で検討するほうが閲覧性の低下を防げます。

※改行が意図しない場所に入ってしまうことのほか、頻繁な改行はそれだけ画面を下にスクロールしなければならなくなり、読む側の手間を増やすことにもつながります。私的なブログなら好きに更新して構いませんが、集客を目的とするウェブサイトには不適切です。

紙の文章のように段落で1文字空けなくてよい

それからウェブサイトの記事では、段落の冒頭を1文字分空けなくてもかまいません

「段落が変わったら1文字空ける!」と学校の授業で教わったかもしれませんが、ウェブサイトでは1文字空けることで文の始まりが乱れることにより、訪問者の閲覧性が下がる可能性があるためです。

見出しの使い方と順番にはこだわる

見出しの使い方と使う順番は、とても大事です。見出しをしっかりと挿入することは、訪問者の閲覧性を高めます。逆に見出しのない記事は、訪問者に「わかりにくそう」「読みにくい」という印象を与えます。

士業ウェブサイトの訪問者は、多忙な中、隙間時間で相談先を探していることも多いものです。見出しがしっかり挿入されている記事は、サッと目を通すだけでも内容を把握しやすく、訪問者の離脱を防ぐ効果も期待できます。

また、見出しは検索エンジンも重要視する要素です

士業事務所のウェブサイトでは、見出しを全く入れずに長文を公開しているものも多いですが、対訪問者、対検索エンジン、双方に対してマイナスな状態に陥っていることになります。

見出しの順番

見出しは、見出し1(H1)、見出し2(H2)、見出し3(H3)、見出し4(H4)と種類があり、正しい順番で使うことを求められます。

大抵の場合、ウェブサイトの構造上、記事のタイトルも見出し扱いになっています。

もしあなたの事務所ウェブサイトの記事タイトルが見出し1と指定されているときは、本文内では見出し2以下を利用します。

正しい見出しの順番

記事タイトルに見出し1が割り振られているなら、以下のような見出しの付け方が正しいことになります。

<見出し1(記事タイトル)>
<見出し2>
<見出し3>
<見出し3>
<見出し2>
<見出し3>
<見出し3>
<見出し4>
<見出し4>

タイトルで見出し1が使われていますから、文章内では大見出しの部分が<見出し2>、中見出しが<見出し3>、小見出しが<見出し4>となります。

大見出しの中で分けたい項目があるとき、中見出しを使い、中見出しの中でさらにわけたい項目があるとき、小見出しを使います。

誤った見出しの順番

誤った見出しの使い方は、以下のように大見出し、中見出し、小見出しという区分がなされていないものになります。

<見出し1(記事タイトル)>
<見出し3>
<見出し2>
<見出し4>
<見出し3>

見出しは文章の構造を検索エンジンに把握してもらうためにも重要なので、見出しのデザインだけで選ぶのは得策ではありません。

士業さんのウェブサイトでは、見出しを上手く使いこなせていない例が非常に多いため、差別化を図る要素としてはかなりおすすめの部類に入ります。

見出しの階層を深くしすぎない

なお、見出しで文章の階層を深くしすぎると内容が分かりにくくなるため、見出しは「大見出し」「中見出し」「小見出し」の3段階で済ませるほうがよいです。Wordなどでウェブサイト用の原稿を作成するときも、この3段階の見出しを意識して書き進めるとウェブ上に反映しやすくなります。

リスト表示でまとめられるものはまとめる

文章の中で、リスト化して箇条書きのように並べたり、順番が決まっているため数字を割り振って並べられる要素は、リスト表示を活用します。

たとえば次のような2つの文章があるとします。

「好きな果物は、りんご、みかん、バナナ、スイカ、いちごです。」

「好きな順番に並び替えると、スイカ、いちご、りんご、みかん、バナナになります。」

このようなときは、リスト表示を活用することで、閲覧者が並列関係にあることや順番があることを把握しやすくなります。

「好きな果物は、

  • りんご
  • みかん
  • バナナ
  • スイカ
  • いちご

です。」

「好きな順番に並び替えると、

  1. スイカ
  2. いちご
  3. りんご
  4. みかん
  5. バナナ

になります。」

士業事務所のウェブサイトは、法的な文章、煩雑な手続きに触れることが多く、どの要素がどの要素と並列関係なのか、順番があるのか、把握しにくくなりやすいです。

そのため、長い文になるところは、上記のリスト表示でわかりやすく整頓できないか検討してみてください。

リスト表示にするのが難しい箇所は、表を使って分かりやすくまとめることができないか、検討してみるのも一つの手です。

修飾はできるだけ使わない

文章内の強調したいところに、やたらマーカーが引かれていたり、太文字になっていたり、文字の色が変わっているウェブサイトがあります。

これらは大抵、記事を書いた側が目立たせたい部分に自己都合で多用しているだけであり、読みにくさを助長することはあっても、訪問者の利便性にはまず貢献しません。使うより、全く使わないほうが弊害が少ないことがほとんどでしょう。SEOを意識してstrongタグの太文字を活用することもありますが(最近はそれも少なくなりましたが)、その場合でも1ページにつき1箇所ないし2箇所に留めておくほうが無難です。

特に文字の色を変えることは、訪問者にその部分がリンクだと誤認させることに繋がりやすく、閲覧しにくいウェブサイトであるとの印象を与えかねません。とりわけ、青い文字は誤認されやすいので要注意です。

同様、アンダーラインもリンクと勘違いしてしまうため、ウェブサイトでは使わないでください。

適度に図や画像を配置する

長い記事は、文字だけで進行してしまうと「わかりにくそう」「難しそう」という印象を抱かせやすく、訪問者が途中で離脱してしまう可能性が高まります。

文脈が変わるところを目安に、文章内容を把握しやすい図を入れたり、写真を配置するなど、文字以外のコンテンツを挿入します。これによって文章全体がわかりやすい印象を与えるよう、調整が図れます。

いまご覧いただいているこの文章も結構な長さがありますから、本来はもう少し図や写真を挿入するほうが、分かりやすい印象になりそうですね。

上位表示させたい単語を適度に使う

上位表示させたい単語は、その記事の中で使われていなければ(当たり前ですが)意味がありません。そのため、検索で重視する単語は、文章内で適度に使っていく必要はあります。

ただし。士業事務所のウェブサイトにおいては、どちらかといえば「使わなさすぎ」よりも「使いすぎ」に注意してください。

上位表示させたいからと、やたら同じ単語ばかり使用して、かつ記事のタイトルにも各見出しにも使われているようだと、Googleなど検索エンジンからスパムと見なされ、検索結果に表示されなくなってしまうかもしれないからです。

まとめ

以上、ページを作るとき、注意したい形式面についてをまとめました。まずページを増やすことそのものが重要なのではなく、訪問者に有益な情報を提供できる記事であることが前提となります。

そして記事内においては、訪問者に「わかりにくそう」とか「難しそう」という印象を与えないように注意します。(与えてしまうとページから離脱してしまいます)

  • 適度に改行して1行空ける
  • 見出しを正しく挿入する
  • リスト表示を活用する
  • 図や写真を適度に織り交ぜる

上記に気をつけつつ、記事全体が訪問者にも検索エンジンにもわかりやすい印象になるように調整していきましょう

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IWAMOTO

代表取締役風デザイン株式会社
士業事務所のウェブ集客・活用のコンサルティングと営業用ウェブサイトの制作に14年超携わっています。 クライアントは行政書士、社労士、司法書士、税理士、弁護士等の士業事務所さんで、日本全国、幅広く対応中。

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